日本のこれまでの発展が、先人たちの弛まぬ研究開発とその結果生まれた技術の社会実装によって支えられてきたことは、疑う余地のないことだと思います。一方、残念なことに最近では「日本の研究力が落ちている」や「技術レベルが落ちている」といった声が聞こえてくるようになりました。
私はここ数年、それが本当ならなぜなのか、自分に解決できることならばぜひ取り組みたいと考えながら、様々な大学の研究室、公的機関、技術に明るい民間企業の方々と意見交換を続けてきました。その結果、当然のことですが日本の研究力の低下は人的能力の劣化によって起こっていることではないという気付きを得ました。日々お会いする研究者の方々の能力は非常に高く、その研究内容も世界に誇れるレベルのものが多数あります。
一方で、北米や中国のような研究大国に比べると、研究費の潤沢さや、研究開発に必要なデータやインフラ、研究者を志す人材の数といった点においては、大きく見劣りしています。逆に言えば、これらの環境や仕組みを改善していくことで、日本が再び科学技術立国として復活できると確信しています。
epiSTは、サイエンスとテクノロジーにリスペクトをもって寄り添い、先端技術を必要とする民間企業との間に立って、産学連携とオープンイノベーションを推進してまいります。また、投資育成事業では、自身の起業家としての経験を活かし、大学発ベンチャーや先端技術系ベンチャーへの投資とハンズオン支援を通じて、技術の社会実装に尽力してまいります。 epiSTは日本のサイエンティストが誇りをもって活躍できるエコシステムを構築し、日本の科学技術振興に貢献してまいります。